蚊に刺され?それは蕁麻疹かもしれません
こんにちは、ららぽーと横浜クリニックです。
ふと、痒いと思い身体をみてみると、蚊にさされたようなふくらみが身体中に出来ていたということはありませんか?
それはただの虫刺されではなく、「蕁麻疹」という皮膚の病気かもしれません。今回はこの突然現れる「蕁麻疹」についてお話をしていきます。
蕁麻疹とは?
蕁麻疹の症状は蚊に刺されたような赤いふくらみ(膨疹)が突然でき、ひどい痒みを伴います。大きさは2~3mmほどの円形、楕円形のものから、直径10cm以上にもなる大きなものまでさまざまです。また、蕁麻疹によって出来た膨疹は蚊に刺されたときとは違い、広範囲に及ぶこともあります。
通常、蕁麻疹は数分から数時間で消えることがほとんどですが、長いと一日程続くこともあるとても辛い症状です。
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こんな時に痒みを感じたら蕁麻疹かも!?蕁麻疹の原因とは…
蕁麻疹は、アレルギー性のものと、非アレルギー性のものの2つに分かれます。
アレルギー性蕁麻疹の原因となるのは、食べ物、食品添加物、動植物などです。では、具体的に代表的なアレルゲンを分類ごとにいくつか紹介します。
【アレルギー性】
■食べ物
魚介類、肉類、卵、乳製品、穀類、野菜
小麦、蕎麦、乳製品、卵、落花生、食品添加物
■植物・昆虫など
蕁麻(じんま)、ゴム、ハチなど
■薬剤
抗生物質、解熱鎮痛剤、咳止めなど
一方、非アレルギー性蕁麻疹は、摩擦や圧迫、熱さ、寒さなどが原因で起こるものです。非アレルギー性蕁麻疹では、かゆみが伴わないことも、まれにあります。
【非アレルギー性】
■物理的刺激
摩擦(下着による摩擦など)、圧迫(鞄など重いものを持った時や、下着などの締め付け)熱さ(熱いお風呂など)、寒さ(クーラー、扇風機など)、振動、日光など
■発汗
■ストレス
■血液疾患
とにかく痒い!蕁麻疹の対処法
圧迫や刺激から来る蕁麻疹のような原因がはっきりと分かっている場合は直ちに取り除き、できるだけ安静にしましょう。原因が寒冷蕁麻疹(皮膚が冷えることが原因で起こる蕁麻疹)以外の場合は、冷たいタオルなどで患部を冷やすのが効果的です。
逆に、蕁麻疹ができているときに体を動かすと、血行が良くなってしまい、更に蕁麻疹が出てしまうことがあります。また、掻いたりすると刺激に繋がりますから、症状が悪化しますので注意してください。
蕁麻疹の原因が分からない時は皮膚科へ
発症したときに原因が分からないとき・痒いが我慢できない時には、皮膚科を受診して薬物療法を受ける必要があります。痒みを我慢することがストレスに繋がり、症状の悪化に繋がってしまう場合もありますので、我慢は禁物です。
薬物治療では、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服が中心となります。薬を服用すると、数日以内に症状が改善される方がほとんどです。
症状が軽い場合…抗ヒスタミン薬などの外用薬で様子を見る場合が多いでしょう。
我慢が出来ないような症状の場合…抗炎症作用もあるステロイド外用薬も処方される場合があります。
蕁麻疹の検査
蕁麻疹がアレルギーの症状からきている可能性があると医師が判断した場合、アレルギーの血液検査を行い、原因を探る場合があります。血液検査では、血清中のIgE(アレルギーを起こす原因物質となるアレルゲンに対して免疫反応を示す抗体)の量を調べます。IgEの量を測定することで、花粉やハウスダストなどの特異的アレルギーがないかを判断できます。
当院で行えるアレルギー採血は日本人によくある39項目調べられる検査のため、普段何気なく口にしていたものが原因だった!という患者さんも実際にいらっしゃいます。アレルギー詳しくは「アレルギーの採血で39項目を一斉チェックできます」の記事をご覧ください。
当院は血液検査を行い、体質や蕁麻疹の原因を明らかにし、最適な投薬等の治療を行っていく診療方針です。
まとめ
いかがですか?あの時のあの痒み、もしかしたら蕁麻疹だったのかもって人もいるかもしれませんね。
我慢できない痒みや時間が経っても蕁麻疹の腫れや痒みが引かないようなら、自己判断をせずに、当院の皮膚科を受診するようにしてください。症状によっては抗ヒスタミン系の内服薬・外用薬の処方、必要があればステロイド系の外用薬も処方されるかもしれません。
また、蕁麻疹の原因を探る為にも、一度はアレルギー体質のチェックしておくと良いでしょう。原因が明らかに出来れば、その物質を避け蕁麻疹の再発防止にも繋がりますし、総合的なアレルギー体質の程度をチェックできます。